1974年(昭和49年)にTBS系列で全26話が放映されたテレビドラマ『白い滑走路』は、田宮二郎さんが主演を務めた「白いシリーズ」の第2作です,,。国際線旅客機のパイロットを主人公に、仕事への情熱と、その裏にある個人の孤独や愛の苦悩を描いたメロドラマが物語の核となっています,,。
このドラマは、当時の日本航空(JAL)が全面協力をしたことで知られ,,、豪華なキャストによる大人の愛憎劇とともに、本格的でリアルな航空描写が大きな魅力として語り継がれています,。田宮二郎さん演じる完璧主義のパイロット、杉山重夫を巡る複雑な運命と、3人の女性(浅丘ルリ子さん、山本陽子さん、松坂慶子さん)の想いが交錯する、スケールの大きな物語のあらすじをご紹介しましょう。
完璧なエリート機長を襲う突然の孤独
物語の主人公は、日本航空の国際線パイロットである杉山重夫(田宮二郎)です,。彼はDC-8の機長から、物語の冒頭でボーイング747(ジャンボジェット機)の機長への昇格試験を控えています,。
杉山は、航空機の操縦士として完璧過ぎるほどのプロ意識を持ち、その職務に対する徹底した完璧主義と、まるで機械のような冷徹さから、若手の乗務員からは「ジャンボの部品」と揶揄されることもありました,。しかし、その厳格さは100%の安全運航を追求する安全哲学に裏打ちされており、同僚からの信頼は厚いものがありました,。
杉山は、B747機種移行訓練のためアメリカのモーゼスレイクで猛訓練を受け、見事に機長昇級試験に合格します,,。しかし、彼が東京へ帰国したとき、待ち受けていたはずの妻・綾子(浅丘ルリ子)の姿は自宅にありませんでした,。鏡にはルージュで書かれた「さよなら」の文字だけが残されており、モーゼスレイクから持ち続けていた不安が現実のものとなってしまいます。
綾子はピアニストで、夫の出張中に家出をし、夫から愛されているかどうかの不安から離婚を切り出すなど、その後も杉山を翻弄することになります。
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愛憎と運命に揺れる杉山機長と3人の女性
妻の失踪によって絶望感に打ちのめされる杉山ですが、仕事の合間を縫って綾子を捜し続けます。この苦悩の中で、杉山は二人の女性と深く関わり、愛憎の運命に巻き込まれていきます。
一人は、日本航空の国際線スチュワーデス(現在のキャビンアテンダント)である折井薫(松坂慶子)です,,。彼女は杉山に好意を寄せ、何かと彼を気遣い支えようとします。
もう一人は、杉山の同僚で親友だった上条浩二を亡くした未亡人、上条里子(山本陽子)です,。里子の夫は山で遭難し、死亡したとされていました,。里子は、孤独な境遇にある杉山を励まし、二人は次第に惹かれ合っていきます,。里子が破傷風にかかった際には杉山が献身的に看病するなど、困難を乗り越える中で互いの愛を確かめ合い、二人は結婚の約束をするに至ります。
しかし、物語はここで終わりません。杉山が里子との新たな人生を歩もうとした矢先、失踪していた妻・綾子が突如として姿を現します。さらに、山で死亡したと思われていた里子の夫、上条浩二(岩下浩)も実は生きていたことが判明し、物語は思わぬ方向へと展開していきます。
杉山、里子、綾子、そして杉山に想いを寄せる薫の四人の間で、複雑で大人の恋愛と苦悩が繰り広げられるのが、このドラマの核心です。
JAL全面協力による圧巻の航空描写
『白い滑走路』はメロドラマでありながら、航空ドラマの金字塔と評価されることもあります。それは、日本航空の全面協力による、リアリティを追求した航空機シーンの数々が盛り込まれているからです,。
• 本格的な飛行シーン: オープニングでは、アメリカ・モーゼスレイク・グラントカウンティ空港でのボーイング747のタッチアンドゴー訓練の様子が使われています,。本編中には、実機を用いたボーイング747の緊急降下シーンや、DC-8の着陸シーンなども登場します。
• 専門用語の使用: 操縦室(コックピット)内でのやり取りや、訓練中のチェックリストのコール、航空管制官との緊迫したやり取りに至るまで、全て実際の航空用語が使用され、リアリズムが追求されています。
• 貴重な記録映像: ドラマには、当時のボーイング747の2階席にあったラウンジの様子や、日本航空が導入したB747貨物機の製造シーンなども盛り込まれており、1970年代の航空の様子を知る貴重な映像記録としての側面も持っています。
• 大規模な海外ロケ: 当時としては珍しく大規模な海外ロケが敢行されており、香港、サンフランシスコ、パリ、ロンドンといった世界の都市や、カナダのコロンビア大氷河など、雄大な海外の風景がふんだんに展開されます,,。特に最終回までのラスト3話は、ほぼ全編海外ロケが使われているとされ、まだ誰もが気軽に海外へ行けなかった時代、視聴者に大きな憧れを与えたといわれます。
まとめ
田宮二郎さんの端正でクールな魅力と、松坂慶子さん、山本陽子さんら女優陣の美しさが光る『白い滑走路』は,、完璧なプロフェッショナルである国際線機長の、人間的な弱さと愛憎を描いたメロドラマです,。同時に、日本航空の協力で実現した航空描写も大きな魅力の一つです。
この作品は、その本格性から「航空ドラマの原点」と評価する声もあり、実際にこのドラマを見て航空会社の操縦士を目指したという人もいるとされています,。田宮二郎さん演じる杉山機長の、青く澄み切った空と、複雑に入り組んだ愛の滑走路の行方を、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。
なお、横浜市中区の日本大通りにある放送ライブラリーでは、無料で『白い滑走路』の第1話を視聴できる機会があるとされていますので、興味のある方は事前に視聴可能な作品情報を調べてみるのも良いかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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