1979年から1982年にかけてTBS系列で放送され、大きな人気を博したテレビドラマ『噂の刑事トミーとマツ』は、外見も性格も対照的な岡野富夫(トミー)と松山進(マツ)の凸凹コンビが活躍する「バディもの刑事ドラマ」の先駆けとして知られています。臆病なトミーがマツからの「トミコ!」という叱咤で超人的な強さを発揮するという定番の展開が、多くの視聴者を惹きつけました。
このドラマのユーモラスでありながら情熱的な世界観を、音楽面で豊かに彩ったのが、主演の一人である松崎しげるさんが歌うエンディングテーマと、豪華な制作陣による挿入歌です。本記事では、この人気ドラマを支えた主題歌・挿入歌の全貌をご紹介します。
エンディングを飾った松崎しげるの歌声
『噂の刑事トミーとマツ』のエンディングテーマは、すべてのシリーズを通じて松崎しげるさんが担当し、計3曲が使用されました。
1. シリーズ初期の代表曲「WONDERFUL MOMENT」
第1シリーズの第43話まで使用されたのが、松崎しげるさんの21枚目のシングル**「WONDERFUL MOMENT(ワンダフル・モーメント)」**です。この曲は1979年9月25日にリリースされました,。 楽曲制作には豪華な顔ぶれが揃っています。作詞は三浦徳子さん、作曲は「およげ!たいやきくん」の作曲者としても知られる佐瀬寿一さんが手がけました。編曲は小笠原寛さんが担当しています。
松崎しげるさんは、この「WONDERFUL MOMENT」で1980年の第9回東京音楽祭世界大会に出場し、銀賞を獲得しています。ドラマのエンディングでは、この曲が1コーラス流れ、ソフトなバラードの印象とともに、ほのかな温かさと切ない余韻を感じさせるものでした。
2. 第1シリーズ中盤以降のテーマ「マイ・ラブ-I Gave You My Love-」
第1シリーズの第44話からは、エンディングテーマが**「マイ・ラブ-I Gave You My Love-」**に変わりました。 歌唱は引き続き松崎しげるさんで、作詞は山上路夫さん、作曲は都倉俊一さんが担当しています。編曲は「WONDERFUL MOMENT」と同じく小笠原寛さんが手がけています。
3. 第2シリーズを彩った自作曲「愛の静けさ」
9ヶ月の休止期間を経てスタートした第2シリーズ(1982年)のエンディングテーマは**「愛の静けさ」**でした,。 この曲では、作詞を三浦徳子さんが担当し、作曲を松崎しげるさん自身が手がけているのが大きな特徴です。編曲は小笠原寛さんです。 第2シリーズのエンディングでは、この曲の前奏部分が、その回のダイジェストや後日談の映像として流れるという構成がとられていました。
往年の名作『噂の刑事トミーとマツ』をもう一度楽しみたい方へ。配信では見られない今だからこそ、DVD-BOXでいつでも視聴できるチャンスです。懐かしの刑事コンビを、自宅でじっくり堪能しましょう。
トミーの変身を予感させるオープニングテーマ
ドラマのオープニングテーマは、歌のない**オリジナルのインストゥルメンタル(演奏曲)**でした。 このオープニング曲は、第1シリーズの初期(43話まで)、第1シリーズの後半(44話以降)、そして第2シリーズで、それぞれ微妙にアレンジが異なるバージョンが使われていました。
ドラマ全体の音楽(劇伴)は、広瀬健次郎さんが担当しています。トミーが「トミコ!」と罵倒され、耳をピクピクさせて超人的な力を発揮する(変身する)シーンを盛り上げる重要な役割を果たしていました。
豪華な布陣による唯一の挿入歌「男のロマン」
エンディングテーマの他に、このドラマには特筆すべき挿入歌があります。それは、主演の国広富之さん(トミー役)が歌った**「男のロマン」です。この曲は、第2シリーズにおいて、主に刑事たちが情報を集める「聞き込みシーン」などで使用され、インストゥルメンタル版も劇中で流れることがありました。
さらに驚くべきは、この楽曲の制作陣です。作詞は、数々の名曲を手がけ、後に「呉田軽穂」名義でも活躍することになる松任谷由実さん**が担当しています。作曲は梅垣達志さん、編曲は馬飼野康二さんという豪華な布陣でした。
人気歌手である松崎しげるさんだけでなく、国広富之さんの歌う楽曲まで、当時の日本の音楽界を代表するクリエイターたちが関わっていたことは、ドラマが大きな注目を集めていた証と言えるでしょう。
楽曲が彩るトミマツコンビの魅力
『噂の刑事トミーとマツ』は、トミーの臆病さとマツのガサツさという、対照的な個性がぶつかり合いながらも、事件解決に向けて協力し合う姿が魅力でした,。松崎しげるさんの力強くソウルフルな歌声で描かれるエンディングテーマのメロディは、コメディタッチでありながら根底にある刑事としての情熱や優しさを表現する役割を担っていたのかもしれません。
また、オープニングテーマのインストゥルメンタルが、シリーズが進むにつれて微妙に変化していたように、トミーとマツの関係性や、彼らを取り巻く富士見署捜査課の面々の物語も、常に進化し続けていました。
もし、この伝説的なバディもの刑事ドラマを再び楽しむ機会があれば、懐かしのコミカルなアクションや名セリフはもちろん、その時代を象徴する豪華な楽曲の数々にも改めて注目してみると、より深く作品の魅力を感じられることでしょう。
往年の名作『噂の刑事トミーとマツ』をもう一度楽しみたい方へ。配信では見られない今だからこそ、DVD-BOXでいつでも視聴できるチャンスです。懐かしの刑事コンビを、自宅でじっくり堪能しましょう。


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